【舞台感想】新作歌舞伎 流白浪燦星 感想

 友人に勧められて、配信ですが流白浪歌舞伎を観たので感想です。
 2024年1月8日まで配信やっていますので、ご興味がある方はぜひ。


 以下、ネタバレしているので、ネタバレがダメな方はここでお引き返しを。

あらすじ、配役

 公式HPによるあらすじです。
 「時は安土桃山時代。大泥棒・ルパン三世とその仲間の次元大介は、“卑弥呼の金印”という国宝級のお宝を狙っています。金印の封印を解くには雄龍丸と雌龍丸という2本の宝剣が必要で、金印と宝剣がそろった暁には世を統べる力を手にできると伝えられています。しかし雌龍丸は大盗賊として名を轟かせる石川五右衛門の手の中。五右衛門も同じく卑弥呼の金印を狙っていたのでした。ルパンが惚れる峰不二子も何か事情を知る様子。さらに天下をおさめる真柴久吉も金印を探しているようで、ルパンの因縁のライバル・銭形警部もルパンと五右衛門らを追っています。一つのお宝を巡る争いの結末は…」

配役
ルパン三世
石川五ェ門
次元大介
峰不二子
銭形警部

傾城糸星/伊都之大王
長須登美衛門
牢名主九十三郎
唐句麗屋銀座衛門
真柴久吉
片岡 愛之助
尾上 松也
市川 笑三郎
市川 笑也
市川 中車

尾上 右近
中村 鷹之資
市川 寿猿
市川 猿弥
坂東 彌十郎

流白浪歌舞伎 感想

 歌舞伎はFF歌舞伎を観に行ったのみで詳しくなく、また、ルパン三世も有名な映画しか観たことなかったのでついていけるか不安でしたが、素人にも優しい大変面白い歌舞伎でした!
 ただ、きっと古典歌舞伎で有名な技や台詞なんだろうな~と思うものが要所要所にあり、イヤホンガイドがあれば、、、と思うところも多々ありました。
 FF歌舞伎の時も思いましたが、新作歌舞伎を観ると古典歌舞伎を勉強しなきゃなと思います。

 さて、物語の感想ですが、ルパン三世をほぼ知らなかったので、石川五右衛門が最初仲間じゃなかったことに動揺しました。あれって漫画でも最初は敵役なんですかね。
 五右衛門を五右衛門と認識できていなかったので、最初はついていけませんでした。
 さらに始まりの口上が当初聞き取れず、これは難しい歌舞伎なのかもしれないと思いましたがそんなことはなく、ルパンも銭形警部もアニメのあの声をちゃんと再現しながら歌舞伎を演じててすごかったです。あの巻き舌交じりの言い方を声を張り上げながら言えるんだ。

 ルパン一味と銭形警部がそろい踏みして、有名なルパン三世のテーマが流れるころには物語に入り込めました。ジャズアレンジとかはよく聞くけど、和風アレンジもいいですね。FF歌舞伎の時も思いましたが、歌舞伎でアレンジされた曲もCDとかで売ってほしい。めちゃくちゃ良アレンジ良演奏。

 それにしても、不老長寿を望むどう見ても太閤秀吉をモチーフにした真柴久吉が、卑弥呼の金印と雌雄の宝剣、神の一族をこの手にしようとする荒唐無稽なストーリーは、派手で大げさな歌舞伎によく似合いますね。演出も派手なのにちゃんと細かいところまでこだわっていて(ルパンマークが柱に描かれていたり、アニメの有名なセリフが取り入れられていたり、VIVANTネタなどの世相ネタがふんだんでした。)、見応えがありました。ルパンファンならもっと楽しめると思います。

 ほかにも、不二子ちゃんの花魁道中や、生三味線と唄が聴けたり、ルパンと五右衛門の一騎打ちなんかは舞台上で滝ができたり(水が観客席にかかっててそれも楽しそうでした)、見所たくさんです。
 五右衛門と糸星さんの恋愛物語になるとは思っていませんでしたが、最期のシーンでは不覚にも涙ぐみました。一瞬の早着替えは一体どうやっているのか。。。 
 松也さんの良い脱ぎっぷりも楽しかったです。

 それと、牢屋の主みたいな人を演じたのは御年93歳なんですね。市川 寿猿さんというそうです。声も張っていて、全然そんな御歳とは思いませんでした。そういや、不二子ちゃん役の市川 笑也さんも還暦だとか。。。 全然そう見えない、さすが本当の女性より美しいと言われる女形。

 つらつら書きましたが、本当に3時間半あっという間でした。
 でもやっぱり生観劇は別の感動があるので、また歌舞伎を観に行きたいです。歌舞伎座で観たいな。
 新作歌舞伎のおかげで、若い方がぞくぞく歌舞伎デビューしているそうなので、私も続きます。

 
 
 

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